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スプートニクの恋人

スプートニクの恋人スプートニクの恋人
村上 春樹

講談社 2001-04
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 コが認知症の老人の足の指を全部食いちぎってしまったというニュースを聞き、過去に読んだ小説の一挿話を思い出した。数匹のネコと一人暮らしをしていた老嬢が、急死。家に閉じこめられたネコ達が、その死体の一部を食べてしまった。そんな話。ここまで思い出したはいいが、それがなんという小説だか思い出せない。一週間ぐらい考えてから、ネット上で質問を出したら、半日で判明。それが、この村上春樹の「スプートニクの恋人」だった。
 メイン・ストーリーは、学校教師の「僕」と僕が片想いしている大学時代の後輩、すみれ。そのすみれが恋いこがれている年長の女性、ミュウをめぐるお話。最初に読んだ時も今回読み返してみても、正直言って、あまり面白くはなかった。
 再読するきっかけになったネコのエピソードは、すみれがギリシャの島で、新聞記事を翻訳して読み上げることによって語られる。正確に言えば、すみれがギリシャに島で失踪し、ミュウに呼び出された「僕」がすみれが失踪するまでのいきさつを、ミュウから聞かされる時に出てくる。つまり、ミュウを通しての話だった。
 もうひとつ、印象的なエピソードは、ミュウの身に過去に起きた事件。フランス国境に近いスイスの小さな町の遊園地の観覧車に放置されたミュウが、観覧車の箱の中から、自分の部屋を双眼鏡で見る。その部屋で、ミュウは嫌っている男と猥雑なセックスをしている。観覧車にいるミュウ。部屋のミュウ。分裂し、この世に残ったミュウは白髪になり、セックスが出来なくなった。
 このエピソードも、本人から語られるわけではない。ミュウから聞いた話を、すみれが書き残し、そのフロッピーを見つけた「僕」が読むという形を取っている。常に傍観者の立場に追いやられる「僕」。この小説はなんらかの実験だったのだろうか。あまり成功していないような気がする。少なくとも、わたしの胸には響かなかった。

 「僕」を通してのせいか、ヒロインのすみれにもあまり魅力を感じなかった。違う色のソックスを両足にはいてしまうあたり、共感を覚えないでもないが。先日、ヒーターを買いに行く時に、この両足違うソックスで出かけてしまった。あ~、恥ずかしい。

テーマ : ブックレビュー
ジャンル : 小説・文学

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